【Best Emo of the Year】2022年編
Sunny Day Real EstateやSaetiaをはじめとして驚きの再結成も実現しました。そんな今年に発表された作品から、僕の完全な独断と偏見で1年を象徴する作品をまとめてみたいと思います。
『Sun Soaking』- Lobsterfight
『Some Things Are Better Left Unhead』- personplacething
『The Loser』- Gospel
『Écluse』- Écluse
『Tutu EP』- Retratos de heroína
『Reason to Glow』- Little Low
『odds+ends』- Peterbuilt
『Dweller in a Sanctuary』- Sinking
『Best Piece of Shit Vol. 4』- The Hated
『Thanx (again) The Complete Discography』- Driver Eleven
『Nothing More Nothing Less』- Reversal of Man
『Discography』- Hourglass
『Hymns for the Scorned』- awakebutstillinbed / For Your Health
『Post Marked Stamps #1』- Burial Etiquette / Undermark
『3-way split』- uklao / mil ataris por segundo / bolas criollas
『John Krasinski』- Summer 2000
『The Gloria Record ("12)』- The Gloria Record
『The Moon Is a Dead World』- Gospel
それでは、また来年をお楽しみに。
-Yasuaki
2022年も終わりですね。今年は本格的にライブを行うバンドが増え、 部門は「Album of the Year」、「EP of the Year」、「Compilation of the Year」、「Discography of the Year」、「V.A. / Split of the Year」、「Reissue of the Year」の6つで、それぞれ大賞1作品と受賞3作品を選考します。
参考程度に楽しんでいただけましたら、幸いです。
今年のEmo/Screamoまとめ
Album of the Year
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『Elder Jack Long Play』- Elder Jack |
レジェンドバンドの復活作から新バンドのデビュー作まで、今年も様々なアルバムが発表されましたが、この作品は頭2つ抜けているのではないでしょうか。迷いなく1年を象徴する作品です。
Midwest-emo、Indie-emo、Screamo、Bedroom Emoの良いとこどりをした非の打ちどころのない完璧な仕上がりで、今年だけではなくEmoの歴史全体を通しても上位にくると思います。
特に「SIW」は秀逸で、Post Indie-emoを彷彿させる浮遊感のある作風がたまらないです。Jacob R. Westの圧倒的なセンスには脱帽です。
→前作『Pink, Black, And Orange In The Corners.』はScreamo要素が強めでしたが、今作はMidwest-emoやIndie-emo要素を中心に、Fifth Wave Emoを代表する錚々たるメンバーをゲストに迎えた傑作です。
→いまだにフィジカルでの発表が全くないpersonplacethingの新作です。これぞBedroom Emoという感じの作品で入門としてもおすすめです。
→この手の復活作と言うのは話題性はありますが結局、過去作の方が良いためすぐに聴かなくなってしまうことがほとんどです。特にScreamoとなると若さと勢いが大事なので、大半が微妙な出来に終わりますが、こちらは見事というしかありません。
EP of the Year
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『The Arrival Note』- The Arrival Note |
EPは大体収録時間が10分から20分ほどなので、移動中に聴くのにちょうどいいですよね。今年もEPにはお世話になりました。そんな中で大賞は、Sunday Drive RecordsからFeverchildなどと共に、すい星のごとく現れた新バンドのデビュー作です。Melodic寄りのPost-emo好きにはたまらない傑作で、めちゃくちゃ聴いてました。
→アニメ文化とEmoの融合はFifth Waveを象徴する要素ですが、Retratos de heroínaはその筆頭といえます。ピアノやヴァイオリンがかなり効いていて、Post Screamo感もあり最高です。
→Tweemoを彷彿とさせる作品で、非常に完成度が高いです。Everyone Asked About Youの復活やPohgohの新作の影響で個人的にTweemoブームだったので、よく聴いていました。
Compilation of the Year
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『Compilation '20/21』- mis sueños son de tu adiós |
今年のEmo/Screamoの合言葉は「南アメリカ」だといっても過言ではないほどシーンを席巻していた印象が強いですが、その中でも中心的な存在であるmis sueños son de tu adiósの編集盤です。現時点での全音源が収録されているので、実質、音源集ですがまだ新曲は出ると思うのでこちらの部門に選出です。
まぁ、もうとにかくすごいので、全Screamo好きに聴いていただきたいです。
→僕が愛してやまないPeterbuiltのレア音源集です。相変わらず最高です。Copper Bonesの活動で忙しいのかも知れませんが、またライブをしてほしいですね。
→『Only Echoes』と新作『Misshapen World』のアルバム2作品をまとめた編集盤です。良質なPost-emo Revivalです。地味に初CD化なのもポイント高いです。
→まだ手元に届いていないのに選出するのはどうかとも思いますが、あまりにもやばいので受賞とさせていただきます。Numeroさんには足を向けて寝られません。
Discography of the Year
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『Complete Recordings 1997-2000』- Last Days of August |
ここにあげたもの以外にもCurrent、Bev. Clone、Lincoln、Dead by Sunday、デジタルで先行配信中のSummerleagueなど、今年は音源集が豊作でしたが、やはりこの作品の衝撃が忘れられないですね。夢にまで見た作品です。
幻のデモ音源もしっかりと網羅しているのが、本当に素晴らしいですね。YouTubeでしか聴けなかった「Fay」が、ついに公式な作品で聴けたのが感動です。
音源集といえば、Expert Work Recordsから発表予定だったTintorettoはそうなったんですかね?再録中の映像が最高だったので、めちゃくちゃ期待していたんですが…。
→日本のWaterslide Recordsから発表されたDriver Elevenの音源集です。Last Days of Augustに匹敵する衝撃で、もはや音源集なのか新作なのかわからないぐらいの未発表曲もりもりな作品です。
→Emoviolenceを象徴するバンド、Reversal of Manの音源集です。Repeater Recordsがまたやってくれました。前作のYou and Iの『Complete』が2年前なので、作品数は少なめですが1発がでかいですね。次回作にも期待です。
→Newschool寄りなScreamoの先駆者、Hourglassの音源集です。まさかのImmigrant Sun Recordsが復活というだけでも事件です。レーベルはCouncil Records変わるようですが、新作もデジタルで先行配信中なので、来年も目が離せません。
V.A. / Split of the Year
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『Fusion Ha! A Larry And Illuminate Compilation』- V.A. |
Fifth WaveのScreamoシーンを代表する2レーベルの共同で発表されたコンピです。現行のScreamoを知りたい場合はとりあえずこれを聴いていただければ、万事OKです。
全曲素晴らしいですが、特にFear Before the March of Flamesの「A Shoreline Perspective 」がお気に入りです。あと賛否両論のあるジャケットですが、これぞFifth Waveという感じで個人的には好きです。
→とにかく出来がいいです。Screamo好きにも、Indie-emo好きにもおすすめです。
→JejuneとDignity For Allのスプリットシングルで知られる、日本のSoul Ameria Recordsの復活作です。Tree Recordsから発表されたあの名作スプリットシリーズのオマージュであり、その1作目にBurial Etiquetteをもってくるセンスが最高です。数日前に発表された2作目にはWe Are on Fireということで、3作目も楽しみです。
→ちょうど受賞作品を選び始めたときに、このスプリットが発表されて頭を抱えました。とんでもない完成度です。来年も南アメリカのシーンが楽しみで仕方ありません。あと数か月、時期が早ければ余裕で大賞でした。
Reissue of the Year
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『Your Arms Are My Cocoon ("12)』- Your Arms Are My Cocoon |
Fifth Wave Emoを象徴する作品が初のレコード化です。去年、dismiss yourselfから発表された再発盤も即完売でしたし、抜群のタイミングですね。Bedroom Emoの教科書のような作品です。
→Big Scary MonstersのThe Gloria Record再発シリーズの最終作として、デビューEPが初の再発です。アレンジされたジャケットもいい感じですし、「Grace, The Snow Is Here」はいつ聴いても痺れます。
→新作が最高だったGospelの過去作の再発盤です。2019年にRepeater Recordsからも再発されているので、そこまでの衝撃はなかったかもしれません。ただ、再発盤もすでに高騰していたため、単純に有難い再発でした。ピンク色のジャケットもいい感じです。